PCB 配置用に使用される信頼性の高い自動システムが、今日の大部分の組立ラインで一般的になっています。 今日の要求の厳しいエレクトロニクス産業でどの程度手動式プロセスが PCB 製造に取り込まれているのでしょうか?

自動検査ルーチンの開発は、電子機器の製造工程の変化によって部分的に促進されてきました。

まず、スルーホール コンポーネントから表面実装コンポーネントへの移行は、従来のインサーキットテストが高い不良検出率を実現する電気接続を有していないことを意味していました。 さらに、より小型のジオメトリ デバイスを使用することにより、高い接続カウントの自動化ソリューションの必要性が高まっています。

 

PCB 検査システムには多数の実装方法があります。 自動光学検査 [AOI];自動 X 線検査[AXI];自動赤外線検査;マニュアルビデオ及び手動光学検査をポストペースト、ポストプレース、ポストはんだおよび完成品の段階で設置します。

自動検査ソリューションの技術開発のすべてを持ってしても、特定の製品に必要とされる不良検出率のレベルを達成するためには、自動検査システムのプログラムや訓練など、依然として人の力に頼らなければなりません。

また、質の高い手動検査プロセスが自動検査プログラムの生成や安定化には必須です。 これは、多様な基板を組み立てテストする際に特に重要になります。

今日の業界における手動検査の使用

多くの場合、基板の試作品が正確で設計に適合するものであるかを検査するために、研究開発エンジニアが光学検査を行います。 今現在、自動ルーチンはプログラムされておらず、今まで不良品がないところでは、品質管理手順はエンジニアの経験や手動で基板を検査するツールの精度に頼ることになります。

多くの場合、自動検査システムとともに、生産時のはんだの品質にはスポットチェックが行われます。 自動システムにより基板が一貫して検査されていることを確認するため、通常厳しい品質管理手順が実施されます。

コストと品質のバランスを常に念頭に置き、新しい部品は競合サプライヤーから供給されることも多く、また、新たに改良された部品は新規サプライヤーから供給されることもよくあります。 この時に、これらの部品の品質チェックが重要となり、多くの場合、優先的に手動検査が行われます。

特注の基板の設計・製造には目視検査が理想的なソリューションであり、それには多額の投資が必ずしも必要とは限りません。

手動検査システムには多数の実装方法があります。 シンプルなベンチ拡大鏡から高解像度のビデオカメラに至るまで、シンプルな実体顕微鏡が手動検査ソリューションの主力となっています。なぜらな 10 年でビデオシステムの解像度が劇的に向上したものの、2D 画像しかオペレータに提示できていないからです。

しかしながら、顕微鏡の設計により、しばしばオペレータは長時間不自然な姿勢で座ることになり、オペレータが疲労によりエラーを起こす原因となっていました。

人間工学および手動による光学検査

手動の光学検査が必要な場合、緊張した姿勢から来る疲労を軽減し、正確性と生産性の両方を最適化することでオペレータの快適性を最大限に高めるためには、高レベルのエルゴノミクスが不可欠となります。

従来の光学顕微鏡には 2 つのアイピースが装備されており、顕微鏡の外観で顕微鏡のような役割を果たします。 人が顕微鏡を操作すればどんなサイズのエレクトロニクス製造作業でも強力で非常に柔軟性のある検査ソリューションを提供できますが、多くの場合、オペレータの疲労が日常的な障害となっています。

アイピースレス顕微鏡テクノロジー

顕微鏡のアイピースから小さな画像を射出させるヴィジョン·エンジニアリングの特許取得済みの光学技術は、従来の顕微鏡にあった基本的問題を克服するよう設計されています。

「アイピース」顕微鏡では、アイピースから射出する画像サイズ (射出瞳) は直径 3mmです。 つまり、オペレータがアイピースと目を正確に合わせる必要があるということです。そうしなければ、頭部を少し動かしただけで、画像を見失ってしまいます。

その結果、オペレータは体を動かすことができず、不自然な姿勢を強いられることになります。 「アイピースレス」 テクノロジーにより、顕微鏡のアイピースから射出する画像を拡大できます。

ヴィジョン・エンジニアリングの特許取得済み実体検査顕微鏡は、最新のステレオ ズーム付き顕微鏡であるリンクスで使用されている優れた Dynascope™ ビューイング ヘッドだけでなく、ヴィジョン・エンジニアリングの光学測定顕微鏡によりエルゴノミクスを最適化する技術を使用しています。

リンクスシステムに採用されている特許取得済みの Dynascope™ 光学技術は、350 万個を超える直径 70 ミクロンという微小なレンティキュラー (レンズ ) から成る直径 148mm のマルチ レンティキュラー(マルチレンズ) ディスクの表面を活用しています。

Dynascope™ ディスクは 3,400rpm で回転し無数の像が結ばれ、射出瞳が拡大された深い焦点深度・広視野のステレオ像が生み出されます。

マルチ レンティキュラー ディスクは、システムの射出瞳を拡大する役目を果たします。 拡大された像はフィールドレンズを通してオペレータの両目に入り、観察者の目の自由度を飛躍的に高めます。

目の酷使と疲労の軽減

リワークや部品のマニピュレーション時は特に、オペレータは常に拡大像と実像を交互に見る必要があります。拡大像との距離が十分取れるため、その都度焦点を合わせ直す必要がありません。

実際、拡大像と実施のサンプルがオペレータの目からほぼ同じ距離にあることは、目の疲労を軽減させるためには最も重要なポイントです。

さらに、アイピースではなくビュアーを採用することで頭部をより自由に動かすことができ、また、オペレータは上半身をまっすぐ伸ばすことが出来るだけでなく、眼鏡をかけることも可能です。

オペレータが眼鏡をかけている場合、顕微鏡を覗く時は外し、その都度、目の焦点を合わせなおさなければならず、これが疲労の原因となります。 特に乱視の場合は疲労がひどくなります。 メガネを外せば、すぐに視力が低下してしまいます。

この優れたエルゴノミック性能により、オペレーターは目の疲れや疲労を感じることなく長時間作業できるため、不良品を大幅な軽減と生産性の向上を実現することができます。

PCB 目視検査がよりエルゴノミックに

ヴィジョン・エンジニアリングは、傾斜・直視ビュアー装備の最新型リンクス LED 実体顕微鏡を発売予定です。 LED 照明と傾斜・直視ビュアーの採用により、 リンクスは、通常ステレオ検査法では届かないはんだ接合部やパッドアライメントの検査で斜め 34 度の角度から PCB 周辺 360 度見ることが可能です。

リンクスはエレクトロニクス産業で幅広く使用されており、優れた光学系によって優れたエルゴノミクスと最適な鮮明度を実現しています。

さらに、リンクスには LED 照明が搭載されており、PCB 上をより明るく、鮮明に長時間にわたり照らし出すことが出来ます。 消耗品のコストも 80% 以上と大幅に削減されており、ランプ寿命も 10,000 時間まで驚異的に延びています。 また調光式 LED により、あらゆるアプリケーションで照明の強さを正確に調節することができます。

今なら LED 照明を優れた傾斜・直視ビュアーとあわせてご利用いただけます。

切り替え可能なダイレクトビューとリンクスの実体表示のメリットによって、作業ピースを動かさず、表面の特徴を簡単に 3 次元で検査することができます。 これは、デバイスリード、PCB スルーホール、コネクタ、はんだ接合部、SMT はんだバンプ、TAB、ボールグリッドアレイ器機や精密ウェーハバンピングの検査に最適です。

PCB の品質を最大限に高める自動プロセスとともにこの技術が使用されています。 技術は常に変化し部品も進化しているため、自動システムや自動システムがコスト効率に優れたオプションでない場合は、手動検査は重要な役割を果たします。 光学検査により画像が拡大できるため、エンジニアはそれぞれのシナリオや不良品に専門性と知識を適用することができます。

創立 50 周年を迎えるヴィジョン・エンジニアリングは、特許取得済みである光学技術により、顕微鏡を使用すると不自然な姿勢になるという従来の概念を打ち破り、21 世紀の実体顕微鏡を作り出すことに成功しました。

ヴィジョン・エンジニアリングが特許を取得した最新の「アイピースレス」技術により、従来の顕微鏡のような接眼レンズを使用する必要がなくなっただけでなく、ユーザーは快適に詳細な検査を行うことができるようになりました。

ヴィジョン・エンジニアリングの絶え間ない研究開発プログラムから、今後も賞に輝く革新的な製品がどんどん生まれることになるはずです。