クイーン・メアリー校によるシロアリの徹底研究

シロアリは世界の CO2 の 4% を作り出しています。 DX61 倒立顕微鏡を用いた研究対象の一つが、シロアリの腸内に生息している原生生物として知られている微生物グループです。

重要な温室効果ガスである CO2 はシロアリの腸内に生息している微生物によって作られています。 しかし世界の炭素循環は重要であるものの、その生態系がいかに機能しているかは明らかになっていません。 ロンドン大学クイーン・メアリー校の生物化学研究室は、ヴィジョン・エンジニアリングの DX61 倒立顕微鏡を使ってシロアリの研究を行っています。

クイーン・メアリー校の研究

シロアリ

クイーン・メアリー校は、ロンドン大学でも最大の複数の学部を持つ一校であり、 クイーン・メアリー校、ウェストフィールド校、聖バーソロミュー医学学校、ロンドン病院医学学校の 4 校を基本に構成されています。 大学は 11,500 人を超える生徒と、2,600 人の学術およびサポートスタッフを擁しています。

大学の生物化学科に所属する進化および生物学研究グループは、植物、無脊椎動物、魚類、哺乳類などのモデル生物等を使って、生物レベルでの遺伝子やタンパク質の進化と機能の研究にポストゲノムアプローチを採用していることで広く知られています。

この研究には、生物情報学、細胞および組織構造の解析、遺伝子およびタンパク質発現の解析、表現型に対する遺伝子ノックアウトの影響、インビトロ生理学および薬理学、生物全体の挙動の解析など、幅広い方法が利用されています。

研究における試行錯誤

微生物学講師である Mark van der Giezen 博士の研究では、酸素がまったく、またはほとんどない環境で生息している様々な微生物の細胞の機能を理解することに焦点を当てています。 シロアリの腸は過酷な環境です。 シロアリは、2 億 4 千万年以上生息しています。 シロアリは絶えず変化する環境に適応し、枯死木の分解や再利用に重要なものとなっています。 van der Giezen 博士の研究室の研究対象の一つでに、シロアリの腸内に生息している原生生物として知られている微生物グループがあります。

シロアリの原生生物を適切な環境条件の下で隔離することがこの研究において重要となります。なぜなら、原生生物は高レベルの酸素に耐えることができないからです。 シロアリの腸を取り出すと腸内の状態は急速に変化するため、出来る限り迅速に内部構造を維持するよう作業を行うことが重要になります。

シロアリの後腸には数百種類の原生生物が生息しており、作業開始前にこれらの種を分離する必要があります。 この工程にはマイクロマニピュレーターが使用され、異なる種を分離するために個々の細胞が取り出されます。 この工程は、それぞれの異なる種の 50 の有機体が集められるまで繰り返されます。 これらの有機体の DNA は、分子レベルにおいて異なる種を区別し、生化学を理解するために用いられます。

最終的には、これらの原生生物から得られる情報によって、いかにしてシロアリの腸が機能し、酸素を使用せずに高レベルのメタン(CH4) や CO2 を作り出しているかについての重要な情報が提供されます。

そして、原生生物を分離した後、分離工程において発生した可能性のある汚染、行動、形態の観察・分析を行います。

倒立顕微鏡の選択

シロアリの腸内の原生生物の機能などの研究プロジェクトを支援する目的で、ヴィジョン・エンジニアリングの DX61 倒立顕微鏡が選ばれました。 微生物学講師である Mark van der Giezen 博士は、 DX61 を選んだ理由をこう説明しています。

システムのデモが行われた際、我々は、例えば、ペトリ皿の凹部をステージに組み込むことができるようカスタムメイドの修正を求めました。 そして、最終決定は、ヴィジョン・エンジニアリングとの良好な関係、モジュラー設計や人間工学に基づいたアイシス・アイピースの追加の利点をもとに下されたのです。 DX61 はモジュラーであったため、後日観察モードや画像キャプチャのオプションを追加することができました」。

「この顕微鏡の購入は、英国国立協会 (2004/R2) や Systematic Research Fund からの補助金によって実現しました」

DX61 エゴノミック倒立顕微鏡
van der Giezen 博士の研究では、特にマイクロマニピュレーターなどのその他の器具と併用される場合、顕微鏡のステージが非常に安定していることが重要となります。 マイクロマニピュレータの先端に取り付けられたマイクロチューブからの吸引を制御することで、原生生物の取り出しや放出を行うため、突然の動きによって分離工程が台無しになることがあります。

細胞を含む液体の吸い上げや吐き出しのために使用されるマイクロマニピュレータの顕微鏡の端に取り付けられた薄いガラスマイクロキャピラリーは、、非常に壊れやすいものです。 そのため、安定性が工程全体で維持されていないと簡単に壊れてしまいます。

つまり、画像キャプチャや分析が観察や解剖工程に組み込まれていることが重要となります。 画像処理機能を組み込んだ顕微鏡システムの利点は、細胞形態の画像や評価を行えることにあります。 これにより、より客観的に全体の工程を行うことができるようになります。

数時間顕微鏡で観察を行う場合の快適性の重要性

上の画像は、いかにモジュラー倒立顕微鏡がアイシス・アイピースなのど光学付属品のメリットを生かしたものであるかを示しています。 顕微鏡を数時間利用する必要があるオペレーターにとって快適性は不可欠であり、アイシス・アイピースはこのようなプロジェクトにとって重要な機能です。 アイシスには、オペレーターの人間工学を高める特許取得済みの光学技術が採用されています。

拡大射出瞳技術によって、オペレータはより自由に頭部を動かすことができるようになるため、飛躍的に疲労を軽減することが可能になります。 これは、、アイピースから出た光束を拡張することで実現されます。その結果、オペレータの目とアイシス・アイピース間の作動距離が 4 倍になります。

クイーン・メアリー校の生物化学研究室では、常にこのような重要なプロジェクトに時間をかけ、リソースを投資し続けています。 世界的な炭素循環において、単なるシロアリの役割のような自然現象を理解しようとすることが、地球をより深く理解することに繋がるのです。 そしてそれが必然的に、地球温暖化などの問題への対処に活用できるより深い知識をもたらすことになります。

製品についてのお問い合わせは:045-935-1117

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